予選会からスタートの苦しいシーズン。つらい経験をした年だったが、自分たち早稲田の在り方を改めて考えさせられた。学生たちはたくましく鍛えられて、大きく成長するきっかけとなるシーズンだった。
3月下旬から大学の方針でチームは一度解散になった。3か月弱、みんな実家に帰った。実家の周りで自主練習に取り組んでもらった。まとまって練習ができないつらさ、自らメニューを考えて練習する難しさを体験した。
7月に記録会が2回あり、自己ベストを出す選手が複数いた。いい流れで夏合宿をする準備をしていたが、直前で合宿中止となり非常にショックだった。夏合宿をせず、秋を迎えることに不安はあったが、
春からコロナと向き合ってきたので、いかに工夫することが大事かを考えた。
暑い埼玉県内での練習となりとても難しいところがあった。ただ難しい環境をどう乗り越えるかと切り替えた。
練習量は落ちるが、新しい成果を得られたところもある。夏は涼しいところで走りこむが私たちの常識だが、逆に暑い中トレーニングをしたらどうなるのかと。トレーニング効果についての大学の専攻研究を参考にしながら取り組んだ。
チームとして万全ではなかった。
目標達成に向けどうレースの主導権を取ろうかと考え、前半重視の攻撃的な布陣に。
6区中盤まで先頭にいて、最終的には5位だったが、各区間で学生たちは、作戦通りによく頑張ってくれた。
でも目標には届かず、上位4チーム(駒沢・東海・明治・青山学院)との力の差が見えたレース。全員で少しでも力をつけて箱根に向かわないと、『総合3位以内』の目標には届かないと共有した。
『総合3位以内』が目標。箱根駅伝が開催されることに感謝しかない。
昨年のチームから4年生が2人抜けたので、2人の穴を埋めていく。
全日本で中谷・太田が3区・4区でゲームチェンジャーの役割をしてくれた。この2人にプラスして新しいゲームチェンジャーが生まれるか。これからの課題。
箱根は距離が長いので3・4年中心にベストメンバーを組む。ただ1・2年生も勢いがある。下級生がのびのびと走りやすい環境も整えていきたい。